Takazudo Modularにて取り扱わせて頂いている、RYK ModularのM185の紹介/解説記事になります。M185は、8つのステージそれぞれにステップリピートやゲートの鳴らし方を細かく設定できる、演奏を意識して設計されたメロディックシーケンサーです。
メーカーはこのM185を、演奏性を重視したシーケンサーとして位置付けており、MetropolisやMetropolixといったモジュールの原型となった設計でもあります。
完成品に加えて、スルーホール仕様のDIYキットも併せて取り扱っています。
- 商品写真: 完成品
- 商品写真: DIYキット
- マニュアルとガイド
- 概要
- ステージごとのステップリピートとグライド
- ゲートモード
- A/Bスプリットモード
- クオンタイズとCV出力
- クロックとMIDI
- 拡張ヘッダーによる16ステージ構成
- パネルとファームウェア
- 技術仕様
商品写真: 完成品



商品写真: DIYキット


マニュアルとガイド
Takazudo Modularでは、本製品のマニュアルやガイド記事を作成し、公開しています。以下よりご参照下さい。
RYK Modular公式のドキュメントについて
上記の日本語訳付きマニュアル/ガイドは、RYK Modular公式のドキュメントを元に当店で作成したものです。公式のドキュメントは随時更新されるため、当店の翻訳が最新版に追随できていない場合があります。最新版の翻訳をご希望の場合は、お問い合わせよりお気軽にご連絡下さい。ご用意いたします。
公式の最新のガイド/マニュアルは、以下より参照いただけます。
なお、ファームウェアは当店では配布しておりません。ファームウェアのアップデートとその手順は、RYK Modular公式サイトにて公開されています。
概要
M185は8ステージ構成のシーケンサーです。1ステージにつき1つのピッチを設定でき、そのステージを何回繰り返すか、その繰り返しの中でゲートをどのように鳴らすかを、ステージごとに個別に決められる点が特徴となっています。
出力は2チャンネルのCV/GATEに加え、MIDI入出力にも対応。ピッチのクオンタイズ用に15種類のスケールを内蔵し、マイクロトーナルなCV出力も可能です。さらに拡張ヘッダーを使って2台を連結すると、16ステージのシーケンスとして扱えます。
ステージごとのステップリピートとグライド
M185の8つのステージには、それぞれ1〜8回のステップリピートを設定できます。あるステージは1回だけ鳴らし、別のステージは4回繰り返す、といった具合に指定していくことで、8ステージという構成でありながら、単純な8ステップのループとは異なる長さと起伏を持ったシーケンスが組み上がります。
またM185は、ステージごとにプログラム可能なグライドを備えています。グライドをかけるステージを選んで設定しておくことで、そのステージへ移る際にピッチが滑らかに繋がるようになります。
ゲートモード
ステップリピートと組み合わせて使うのがゲートモードです。各ステージには、以下の8種類のゲートモードを設定できます。
Off
Once
All
1/2
1/3
1/4
Probability または Programmable
Long
Onceはそのステージの最初の1回だけ、Allは繰り返しの全回でゲートを出力します。1/2・1/3・1/4は繰り返しに対して分の1の頻度でゲートを出すもの、Probabilityは確率的にゲートを出すもの、Longはゲートを長く伸ばすものです。
そしてProgrammableでは、繰り返しの中のどのタイミングでゲートを鳴らすかを、X0X的なステップ入力の要領で直接パターンとして書き込めます。ステップリピート、ピッチ、ゲートモードという3つの要素をステージごとに設定していくことで、リズムの表情までシーケンサー側で作り込めるようになっています。
A/Bスプリットモード
M185にはA/Bスプリットモードが用意されています。これは8つのステージを2つに分割し、2系統のシーケンスとして扱うモードです。M185は2チャンネルのCV/GATE出力を備えているため、このモードでは分割した2つのシーケンスをそれぞれ別のチャンネルから出力し、2つの音源を同時に走らせることができます。
以下は、RYK Modular公式YouTubeチャンネルの、M185のA/Bスプリットモード(シリアル)のデモ動画です。8ステージを2つに分けて使う際の挙動をご確認いただけるので、ぜひご参照下さい。
以下は、RYK Modular公式YouTubeチャンネルの、M185のA/Bスプリットモード(パラレル、2チャンネルCV/GATE出力)のデモ動画です。2系統のシーケンスを同時に走らせる様子をご確認いただけるので、ぜひご参照下さい。
クオンタイズとCV出力
M185は15種類のクオンタイズスケールを内蔵しています。ピッチをノブで設定していく際、選んだスケールに沿った音程へと補正されるため、演奏中でも音を外しにくくなります。
CV出力のレンジは2.5Vと5Vから選択可能です。またクオンタイズを介さないマイクロトーナルなCV出力にも対応しているため、平均律から外れた音律を扱いたい場合にも利用できます。
クロックとMIDI
クロック入出力は双方向に対応しています。外部クロックを受けてM185を走らせることも、M185側をマスターとして他の機材にクロックを送ることも可能です。
MIDIについては、MIDIクロックの入出力に加え、MIDIノートによるトランスポーズに対応しています。外部のキーボードやシーケンサーからノートを送ることで、走っているシーケンス全体のキーを移調させることができます。
拡張ヘッダーによる16ステージ構成
M185は基板上に拡張ヘッダーを備えており、2台のM185を連結できます。連結した状態では、2台分のステージがひと続きのシーケンスとして扱われ、16ステージのシーケンサーとして動作します。
パネルとファームウェア
パネルはブラックアルマイト仕上げのアルミで、シルクスクリーンはRAL 9002となっています。
ファームウェアはMIDI sysexを経由してユーザー自身でアップデート可能です。
技術仕様
幅: 30HP
深さ: 25mm
消費電力: 75mA(ピーク110mA)+12V/10mA -12V
RYK Modularについて
RYK Modularはイギリスを拠点として活動するモジュラーシンセメーカーです。
RYK Modularの作るモジュールはユニークでありながら実用的。現在最も注目されているM185は、古典的なシーケンサーをモジュラーで使いやすい形に再構築したものです。また、VectorWaveというFM音源のオシレーターモジュールも秀逸です。

オマケ: 電氣美術研究會モジュラー小物セット付き
モジュラーシンセをもっと多くの方に触って欲しいという願いの元、電氣美術研究會さまにご協力頂き、モジュラー小物セットを本商品にバンドルさせて販売させていただいております。
パッチケーブルや電源ケーブル、ドレスナットのサンプルセット、モノラルスプリッターなど、内容は時期に応じて変化します。商品に同梱しますので是非お試し下さい!
M185の紹介は以上になります。
ステージごとのステップリピートとゲートモード、そしてスケールクオンタイズという組み合わせにより、8ステージという規模でありながら変化のあるシーケンスを組めるモジュールです。2チャンネルのCV/GATEやMIDI入出力、2台連結による16ステージ化にも対応しているため、シンプルなメロディーラインから複数パートの構築まで、幅広く対応できるシーケンサーとなっています。
ご参考になれば幸いです。
